犬夜叉×桔梗
- ひかりの君
- 五十年前の二人。君を光のようだと思った。
- 永遠の彼方
- 束の間の逢瀬。世界が変わっても、変わらぬ想いがあると伝えたい。
- 猫 (お題)
- 少しずつ近づく二人の距離。五十年前、そして桔梗のいない今。
- 宵を行く人
- 毎年、一緒に蛍を見ようと約束した。来年は約束を守れないけれど。
- さまよえる胡蝶
- 迷子を村里に送り届けた桔梗。その村には犬夜叉がいた。
- 刹那の願い
- 倒れた犬夜叉に寄り添う桔梗。離れがたい時を過ごす。
- 緑樹の砦 (お題)
- 「隠れ甘々なふたりに7つのお題2」。五十年前の二人。
- ベアトリーチェ
- 亡き桔梗を想い、祠に向かう犬夜叉。そこには珊瑚がいた。
- 花筏
-
五十年前。
桜が舞い落ちる渓流の岸でうたた寝する犬夜叉への、桔梗の悪戯。 - 穢れなきカルマ
- 現状を変えることはできないと解っていても、互いに互いを愛さずにはいられない二人。
犬夜叉と桔梗は、何より、桔梗に対するときの犬夜叉が、自然と男の顔になるのが好きでした。
50年前は半妖と巫女、物語の時間軸では生者と死者ということで、犬桔は切ないイメージしかありません。
でも、そんな切なさも好き。
公式という言い方をするならば、三角関係が公式だと思っていますが、この三人は不思議です。
犬夜叉は現在、かごめは未来、桔梗は過去に属する存在で、誰も同じ時間にいないのですから。
たとえ悲恋であっても、50年、500年を経てなお、魂は結ばれた二人なんだと思います。
(犬夜叉の封印が解かれ、死した桔梗が蘇るまで、二人の主観では50年ですが、実際にはかごめの誕生とタイムスリップを待たなくてはならないので、500年という計算です)
また、犬夜叉は人間と妖怪の間に生まれた半妖、桔梗は人間と神との媒体となる巫女であり、巫女は英語でミディアム。
犬夜叉と桔梗、二人ともが“中間”という立場にあったことを改めて感じます。
孤独だった犬夜叉と、孤高であらねばならなかった桔梗は、惹かれあうとともに、きっと、互いの前でだけは中間という立場に囚われない、素のままの精神でいられたんだろうなと。
犬夜叉はかごめによって、徐々に自己を肯定し、仲間や居場所を得ることができましたが、半妖であることそれ自体は変わりません。
戦国時代に戻ってきたかごめが、ただの娘ではなく巫女になったのは、そんな犬夜叉に寄り添うため、同じミディアムという立場で生きることを選んだのかもしれないと、そんなふうに考えるのもありかなと思いました。